高塩濃度地熱水を利用した浸透圧発電用FO膜
東洋紡株式会社
概要
再生可能エネルギーとして近年注目される、高塩濃度地熱水を利用した浸透圧発電用の正浸透膜(FO膜)を開発、欧州の発電プラントでの実用化、普及拡大を図る。
地熱水浸透圧発電は、地下からくみ上げた高塩濃度の地熱水が持つ高い浸透圧を利用する。太陽光や風力に比べ、天候や昼夜に左右されない新しい再生可能エネルギーの一つ。当社のFO膜を基幹部に使用する。18年9月から欧企業と共同で浸透圧発電のパイロットプラントにより実証実験を行ってきた。今後、より高出力の浸透圧発電プラントで実用化し、幅広い普及拡大を目指す。
説明
1. チャレンジ到達目標
・ 2021年度までに1MWクラスの実用プラントを稼働
・ 2025年度までに、複数の≧1MW実用プラントを稼働
・ 実用化までに、風力・太陽光に対して優位性のあるCAPEX、OPEXを達成
2. チャレンジ実現に向けて克服すべき課題
・ 長期安定運転を可能とする運転条件の開発
・ FO膜、タービン、ポンプなどを含むシステムの最適化
3. 当社の具体的アクション
・ 発電効率の高い、耐圧性および安定性を有するFO膜の開発
4. 定量的な効果
・ 1MW規模の地熱排水浸透圧発電1プラントあたり、石炭火力発電比のCO2排出量削減 7,200t-CO2/年
連携先
SaltPower社、Danfoss社と連携