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CO₂-メタネーション

国際石油開発帝石株式会社

概要

 電気から水素、水素からメタン、メタンから電気へ変換する各技術と、当社が強みとして持つメタンの生産から輸送までの既存のシステムを組み込んだ「電気-水素-メタンのバリューチェーン」の形成を目指し、核となる技術としてメタネーション技術の技術開発に取り組んでいます。

 メタネーションとはCO₂からメタン等の有価物を製造する技術であり、当社は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が委託する「CO₂有効利用技術開発事業」に参加し、火力発電所等から排出される高濃度CO₂と再生可能エネルギーの電力を利用して製造される水素を用いて、メタンを生成し有効利用する技術(Carbon Capture and Utilization, CCU)の技術開発、製造プロセスの検証に取り組んでいます。

  

説明

 CO₂-メタネーションでは、先ず、再エネ由来の電力(変動、非変動を含む)を用いて、水を電気分解槽によって電気分解し、再エネ由来水素を生産する。次に、生産された再エネ由来水素と、石炭火力発電所等から排出される高濃度CO₂や、当社の天然ガス生産時の随伴CO₂(地下から天然ガスを生産する時に随伴されて産出されるCO₂)を、CO₂-メタネーションシステムによって再エネ由来メタンに変換する。最後に、生産された再エネ由来メタンを、既存の天然ガス・都市ガスのLNGやパイプラインに代表されるサプライチェーンに導入することで、ネットワーク型の低炭素エネルギー供給システムの構築を目指している。

 最終的には、再エネ由来メタンによって同量の天然ガス・都市ガス由来メタンを代替することによって、追加的なCO₂排出を削減することが可能になる。言い換えるなら、再エネ由来メタンの燃焼時にはCO₂を排出するが、バイオマス由来燃料同様に、最初にCO₂を分離・回収・利用しているため、CO₂-メタネーションは、カーボンリサイクル技術としてネット・ゼロカーボンに寄与すると考えている。

 現在、NEDO-CO₂有効利用技術開発事業によって開発中のCO₂-メタネーション技術は、経済産業省の「カーボンリサイクル技術ロードマップ(2019年6月17日策定)」や、内閣府の「革新的環境イノベーション戦略(2020年1月21日策定)」において、2050年頃からの普及が示されているが、技術開発の観点からは2030年超断面における商用化を目指したロードマップとしている。

 2030年超断面の商用スケールでは、1ユニットとして100万t-CO₂/y (60,000 Nm3-CO₂/h)をメタネーションする、設備の構築を想定している。一方、現在実施中のCO₂-メタネーションの試験設備は、基盤技術開発スケールの8 Nm3-CO₂/hであるため、商用スケールとの7,500倍の差を埋めるスケールアップによるコストダウンを補完する段階的な技術開発が必要である。

 また、INPEXでは、実施中のCO₂-メタネーション事業を通して、経済産業省と豪州の産業・科学・エネルギー・資源省(DISER)間で締結された日豪カーボンリサイクル協力覚書(2019年9月25日締結)の第1号案件として、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)と商用スケールのPre-FSプロジェクトを実施している。

  

連携先

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

日立造船株式会社

国立研究開発法人産業技術総合研究所

国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学

  

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