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多拠点一括エネルギーネットワークサービスによる省エネ推進

JFEホールディングス株式会社

概要

【JFEエンジニアリング(株)】
産業部門における新たな省エネ推進策としてJFEエンジニアリング(株)は多拠点一括エネルギーネットワークサービス(JFE-METS)を商品として展開している。JFE-METSは、これまでの視点を変え、拠点単位ではなく事業者単位やエリア単位など複数の拠点でのエネルギー消費実態を分析し、各拠点に全体最適となるエネルギー関連設備を配置し、遠隔地も含めたエネルギー融通を実施する事で、総合的に省エネとなるエネルギーサービスを提供するものである。JFEエンジニアリング(株)は商品としてのJFE-METSを展開する事で、年間20万kLの省エネ(CO2で年間50万ton相当の削減)の実現を目指しチャレンジしている。

説明

産業部門において、省エネ推進は重要なテーマであり、担当者はあらゆる方策を駆使して少しでも省エネを達成させようと「乾いた雑巾」をさらに絞る努力をしている。多拠点一括エネルギーネットワークサービス(JFE-METS)は、これまでの視点を変え、拠点単位ではなく事業者単位やエリア単位など複数の拠点でのエネルギー消費実態を分析し、各拠点に全体最適となるエネルギー関連設備を配置し、遠隔地も含めたエネルギー融通を実施する事で、総合的に省エネとなるエネルギーサービスを提供するものである。

本サービスの効果としては、
① コジェネ等化石燃料削減設備の高稼働利用
② 全体的な契約管理による燃料コスト削減
③ 全体的なエネルギーマネージメントによる合理化
等があり、エネルギーコスト削減と同時に省エネを実現する。

JFEエンジニアリング(株)は事業者、エリア等による様々なグループや多様なエネルギー設備構成に対応可能なビジネスモデルとしてJFE-METSの開発を行っており、これを営業的努力により普及させる事で社会的省エネに貢献する事が可能と考えている。
普及策としては、生産活動においてコジェネ導入が大きな省エネ効果を生む熱需要が比較的大きな食品、化学、医薬品などの業界への営業推進がまずは考えられる。仮にこれら業界の10%に普及出来たとすると、市場規模は年間700~1400億円。省エネ率を10%と仮定すると年間10~20万kL相当のエネルギーを削減出来、年間25~50万tonのCO2を削減出来る事になる。

2050年までの期間を考えた場合、JFE-METSのさらなる適応拡大策として、1事業者あるいは1エリア単位のモデルを、複数事業者あるいは複数エリアを統合してより効果のある組み合わせを生み出し、より省エネ効果の高いモデルを計画、実施出来る様にする事がある。これを実現するためには、制御システムのさらなる開発もさることながら、既存の送配電網を利用した異なる事業者間での電力融通など法規制の緩和も必要となるが、2050年までに年間100万tonレベルでのCO2削減を目指したい。

補足情報

多拠点一括エネルギーネットワークサービス(JFE-METS)の概要:http://www.jfe-eng.co.jp/news/2019/PDF/20200130.pdf

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