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CO2排出ゼロ飲料・酒類製造に向けた再生可能エネルギー導入

サントリーホールディングス株式会社

概要

総合酒類飲料企業であるサントリーグループは、環境ビジョン2050で「地球温暖化防止に向けて、脱炭素社会の実現に貢献」を掲げています。そのうえでサントリーは、酒類・飲料の製造によって排出するCO2を、再生可能エネルギーの積極的な導入を通じて、ネットゼロとなるよう削減していきます。
具体的には、下記のような方策を力強く推進していきます。

① 太陽光発電等の再生可能エネルギー電源の導入
② 地産地消バイオマス燃料の活用
③ 再生可能エネルギー電力の調達

更に、酒類・飲料の製造プロセスにおいても、熱・電力利用の抜本的な見直し等の省エネルギー対策も最大限に行っていきます。
また、これらの方策を既存工場や将来の新工場に適用していくことで、脱炭素社会の実現により大きく貢献していきます。

説明

総合酒類飲料企業であるサントリーグループは、地球環境そのものが大切な経営基盤との認識のもと、「環境ビジョン2050」で「脱炭素社会の実現への貢献」を掲げ、「環境目標2030」でCO2削減目標としてScope1,2で2015年を基準年として2030年に25%削減する高い目標を立てました。
従来より、省エネ活動や製造プロセスの改善に加えて重油からガスへの燃料転換などの取組を行いCO2排出量の削減を行ってきました。また山梨県北杜市における約500kWの太陽光発電設備の設置、ビール工場などで工場排水の嫌気性排水処理で生じるバイオガスの発電燃料、熱源への利用など再生可能エネルギーの導入も進めてきました。
2030年目標の達成、さらには2050年向けた脱炭素社会への貢献を果たすためサントリーグループは、酒類飲料製造拠点への再生可能エネルギーの積極的な導入を図ります。
まずは、2021年に稼働予定のサントリー天然水北アルプス信濃の森工場で、CO2ゼロ排出工場の実現を目指しています。そのために下記の方策を推進します。

① 太陽光発電等の再生可能エネルギー電源の利用
地域に適した再生可能エネルギーを探索し、工場用電源への利活用を目指します。

② 地産地消バイオマス燃料の活用
森林整備で発生する間伐材、近隣の事業所で生じるバイオマスを工場で使用する熱源への利用を図ります。

③ 再生可能エネルギー電力の調達
上記の太陽光などの時間、天候で変動する再生可能エネルギー発電の導入に加え水力、バイオマス発電などのベースロード電源の調達を行い再生可能エネルギー電気100%での工場操業を目指します。

さらに、サントリーグループの既存工場の製造プロセスにおいては、熱・電力利用の抜本的な見直しを行なっており、ここまで得られた酒類・飲料製造における省エネルギーの知見や経験などを最大限に、サントリー天然水北アルプス信濃の森工場の生産製造工程の設計建設に活かしており、省エネルギー手法の運用や、省エネルギー設備の導入などが最大限に実施されています。
こういった、究極的な省エネルギー設計と積極的な再生エネルギー調達との組み合わせにより、サントリー天然水北アルプス信濃の森工場のCO2ゼロ排出を実現します。
また、同工場の設計思想及び具体策を、将来の新工場に適用していくことで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

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