バイオマス事業を通して地産地消型エネルギーの循環にチャレンジ
ヴェオリア・ジャパン株式会社
概要
ヴェオリア・ジャパンはバイオマス事業の拡大を通して脱炭素社会に貢献します。バイオマス発電においては、日本はその気候風土から湿度が高く、湿気によるエネルギー効率が課題となっていました。ヴェオリアは世界中の様々な気候条件下でバイオマス発電事業を行ってきた経験から、多湿環境下における含水率管理のノウハウを有しています。この強みを生かして、2014年株式会社タケエイと提携し、バイオマス発電事業を日本で開始しました。地元地域の燃料を使用し、地域で使用する電気を供給することで、地産地消型エネルギーの循環モデルの普及にチャレンジしています。
説明
ヴェオリア・ジャパンは未利用の森林資源や低品質の木材等を燃料として活用する木質バイオマス発電所の運転維持管理業務を行っています。木質バイオマス発電は、環境に対する負荷の少ない電気を作る、最も実用的な再生可能エネルギーの一つです。
木質バイオマスで発電した電気は、電力会社の送電網を経由して工場や小中学校などの需要家に供給されます。また、電気とともに生成される熱は、工場等の産業活動や地域暖房に必要な蒸気または熱として供給されます。排水される温水の余熱を利用して、フルーツトマトの栽培をおこなっている事例もあります。
バイオマス発電に使用する燃料は地元地域の木材を使用し、地域におけるエネルギー循環に貢献しています。例えば、津軽バイオマスエナジーでは、津軽地方の森林由来の間伐材やりんごの剪定枝を燃料とし、花巻バイオマスエナジーでは、岩手県産の間伐材と松くい虫の被害を受けた木材を燃料として活用しています。両発電所共に、ヴェオリアがグローバルで培った運転維持管理の技術とノウハウを活用して、高稼働率と高効率の事業運営を実現し、それぞれ約14,000世帯分の電気を発電しています。
新たな取組みとして、福岡県京都郡苅田町で、100%木質バイオマスを燃料とした出⼒規模約75MWの国内最大級のバイオマスプロジェクトに株式会社レノバ、住友林業株式会社、九電みらいエナジー株式会社、三原グループ株式会社と共に参加します。ヴェオリア・ジャパンは発電運営を担い、2021年の運転開始に向けて準備しています。
ヴェオリアはグローバルでエコロジカル・トランスフォーメーションを推進し、2020年から2023年までの中期経営戦略「Impact 2023」で、年間1,500万トン(CO₂換算)の温室効果ガス削減の目標を掲げており、日本事業ではバイオマス発電の普及により、この目標実現に貢献します。
再生可能エネルギーであるバイオマス事業を通して地産地消型エネルギーの循環を普及させ、脱炭素社会の実現にチャレンジします。
連携先
株式会社タケエイ
株式会社レノバ
住友林業株式会社
九電みらいエナジー株式会社
三原グループ株式会社