EN

水素圧力容器用 炭素繊維の開発

帝人株式会社

概要

燃料電池車および水素ステーション用の水素圧力容器用途に供する高性能・低コスト炭素繊維の開発を実施する。 開発中の炭素繊維技術の適用により、耐久性向上および軽量化を図った複合材製圧力容器の普及で水素社会の実現を加速化する。
平成25~29年度のNEDOプログラム(水素利用技術研究開発事業/燃料電池自動車及び水素ステーション用低コスト機器・システム等に関する研究開発/樹脂製ライナー低コスト複合容器蓄圧器の開発)において、タイプⅣ大型圧力容器への適用検討を行ってきた。このプログラムで得た知見を自社の炭素繊維製造技術に展開、更に製造技術の革新および量産体制の構築による低コスト化を図ることで、普及の加速化に貢献する。

説明

開発目標
平成29年度までを基礎開発期間(NEDOプログラム)、平成30~令和4年度を操業化も含めた実用化検討期間とし、2023年度内に車載用途(FCV)への適用を目指す。
2025年には、車両価格として現在のハイブリッド車と同等レベルまで引き下げる経産省ロードマップと連動し、2025年頃には炭素繊維の価格および生産量を相応に対応する計画(各社2025年モデルへの搭載)。

技術課題
炭素繊維の強度・弾性率の向上および低コスト化の目標に対し、原材料の見直しを含む抜本的な改良を図る。この具現化(操業化)が大きな課題。 また、圧力容器製造に於けるフィラメントワインドプロセスの生産性向上、及び組合わせる樹脂も含めた、圧力容器のトータル性能実現を見据えた炭素繊維の高品質担保や界面設計が課題である。

具体的なアクション
炭素繊維の原料プリカーサーの改良および炭化プロセスの改良を両輪で検討中。また日欧米拠点全体での量産スケールアップを進める。
一方で、社内に蓄積された界面技術、樹脂技術を搭載し、複合材としてのパフォーマンス向上を図る。

この会社の他の事例

Well to Wheelゼロエミッションモビリティの実現に向けたLS-EVの開発とプラットフォームを活用した社会サービス(QOL)向上への挑戦

帝人株式会社

> 詳細を見る

革新炭素繊維基盤技術開発

帝人株式会社

> 詳細を見る

航空機用中間材料の技術開発

帝人株式会社

> 詳細を見る

炭素繊維マテリアルリサイクル技術の開発

帝人株式会社

> 詳細を見る

類似事例

"ごみ”を"エタノール"に変換する世界初の革新的生産技術の確立

積水化学工業株式会社

> 詳細を見る

AIを活用した「ダム最適運用システム」の共同開発

北陸電力株式会社

> 詳細を見る

CO₂-メタネーション

株式会社INPEX

> 詳細を見る

CO₂を原料とするパラキシレン製造に関する開発に着手

ハイケム株式会社

> 詳細を見る

CO₂電解還元法によるC₂化合物製造技術の研究開発

千代田化工建設株式会社

> 詳細を見る