炭素繊維マテリアルリサイクル技術の開発
帝人株式会社
概要
炭素繊維を用いた複合材料やプリプレグ等中間材料の製造並びに使用する事業所における工程廃棄物、使用済み廃棄物の排出量は、2020年度以降急速に増加し、2030年度には現在の約3倍強に達すると予想される。
そこで、モビリティ分野における燃費の大幅改善や風力発電などの自然エネルギー活用に資する炭素繊維をより利用し易く、かつ持続的成長可能な社会を実現するため、前記廃棄物から炭素繊維を取り出して再利用する技術を開発する。
帝人は、炭素繊維リサイクル技術開発組合活動(2012~2014年度)等に取り組んできたが、ここで得られた技術成果を基に、当社独自の品質管理・試験評価技術、用途開発技術を生かして開発を進める。
説明
開発目標
2025年度頃からのリサイクル炭素繊維製品のサンプル供給開始を目指す。 炭素繊維複合材料から炭素繊維を再生する際に発生するCO2量について、バージン炭素繊維製造時の約1/5を達成する。
技術課題
・ 廃棄物の識別管理 (一緒にリサイクル処理可能な廃棄物と分別処理すべき廃棄物の見極め、仕分け)
・ 省エネ・省人化 炭素繊維再生技術
・ リサイクル炭素繊維製品固有の品質検査項目の設定と試験方法の開発