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代替燃料の活用によるISP製錬におけるコークス使用量削減

三井金属鉱業株式会社

概要

亜鉛と鉛を同時に製錬できるISP方式(Imperial Smelting Process)の熔鉱炉は、鉄の高炉と同様に熱源、還元材として塊状のコークスを使用しています。
ISP熔鉱炉の羽口から天然ガス(LNG、炭化水素ガス)を吹き込み、塊状コークスの一部代替を行なうことにより、CO2ガス排出量の削減を図り、また、自動車シュレッダーダスト(ASR)を炭化炉で処理した際に発生するカーボン等廃棄物由来の炭材をISP熔鉱炉の羽口から吹き込むことにより、塊コークスの一部代替を行ない、社会全体でのCO2排出量削減に貢献することを目指すものです。
* 当取組みは当社のグループ会社であります八戸製錬株式会社におけるものです。

説明

当社グループが有する製錬所のひとつである八戸製錬は、亜鉛の製錬方式として Imperial Smelting Process と呼ばれる熔鉱炉方式を採用しています。熔鉱炉では、炉頂の装入装置から原料である焼結鉱、製団鉱およびコークスを装入し、熔鉱炉下部の羽口から空気を吹き込んでコークスを燃焼し、その際に発生する一酸化炭素により焼結鉱、製団鉱中の酸化亜鉛、酸化鉛を還元して、金属状態の亜鉛および鉛を製造しています。
鉄の高炉においてはコークス削減のため羽口からの微粉炭等の吹き込みが行なわれていますが、ISPの熔鉱炉では現状実施されていません。そこで、ISPの熔鉱炉において次のような羽口からの代替燃料吹き込み技術を開発し、炉頂から装入するコークス量を削減する取組みです。

1. 羽口からの天然ガス(LNG)吹き込み
LNGは炭化水素が成分であり、水素による酸化亜鉛の還元の生成物は水となることから、LNGに含まれる水素分に見合う分のCO2排出量を削減することができます。一方、水素による還元反応は吸熱反応であることから、熱の補填が課題としてあります。また、熔鉱炉上部において水素還元により生成した水(水蒸気)と亜鉛蒸気が反応して、H2O+Zn=H2+ZnO の反応による亜鉛の再酸化が起きる可能性があることから、その点についての考察も必要です。

2. 羽口からの廃棄物由来の炭材吹き込み
自動車シュレッダーダスト(ASR)を炭化炉で処理した際に発生する炭化粉(カーボン)や炭素分を含む廃棄物を代替燃料としてISP熔鉱炉の羽口から吹き込むことにより、炉頂から装入するコークス使用量の削減を図ります。

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