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炭酸塩化開発(CO2の固定化と利用に関する新技術開発)

出光興産株式会社

概要

カルシウムやマグネシウム等を多く含む産業廃棄物を活用し、火力発電所や工場から排出されるCO2を炭酸塩として固定するとともに、これを資源として利用する新技術開発を行っている。具体的にはCCSU研究会(詳細は後述)にて革新技術を開発するほか、一般財団法人石炭エネルギーセンター(JCOAL)と共同で、海外の有望技術の調査を行い、日本への適用を検討している。さらにJCOALとともに炭酸塩の用途開発に係る情報交換の場を設ける予定である。

説明

1. CCSU研究会
出光及び宇部興産株式会社、日揮グローバル株式会社は、炭酸塩によるCO2固定化を目的とする研究会『CCSU研究会(Carbon dioxide Capture and Strage with Utilization)』を2019年に設立した。
当研究会は新技術として『カルシウム等を多く含む産業廃棄物を活用し、二酸化炭素と反応させて炭酸塩化及び高付加価値化する』技術の開発を行うとともに、炭酸塩や金属イオン抽出後の残差を、建築・土木材料、各種工業材料等の資源として活用を目指す。技術開発内容は以下の通り。
・高効率化を目指した要素技術の開発
・スケールアップ
・LCA評価、CO2固定化コスト評価
・炭酸塩、副生物の用途検討
今後のスケジュールは、2020-22年中に基本技術を確立。その後、スケールアップ判断、2023-24年にベンチ検討後、事業化判断する。2025-30年にセミ商業運転後、商業化を目指す。

2. 海外技術調査
JCOALとともに、米国コロンビア大学が開発した技術を応用したCO2の固定化技術を用いたパイロット装置を、ワイオミング州内のDry Fork石炭火力発電所に設置し、実証試験を実施するための調査を日米技術協力として実施中。
本技術は鉱物や鉄鋼スラグのマトリックスに結合しているカルシム、マグネシウム等を各種触媒を用いて容易に抽出する方法であり、副生物として各種無機材料を生産できるので、経済的にも優れている。3年間で技術の見極めを行い、優れた技術であれば将来我が国の火力発電所への適用を図る。
今後のスケジュールは2020-22年中に米国での実証試験。その後2023-24年に日本での適用検討を行い、2025-2030年に実機への設置を目指す。

3. 炭酸塩の用途に関する情報交換の場の設置
JCOAL内に「炭酸塩小員会」の設置を検討中。具体的には「製造した炭酸塩の用途に関する検討」をテーマに会員企業その他の参加を募り意見交換を実施する。設置は2020年4月の予定。

連携先

宇部興産株式会社、日揮株式会社、他複数大学、石炭利用エネルギーセンター(JCOAL)

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