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NTNマイクロ水車を活用した未利用エネルギーの利用による脱炭素化社会への貢献

NTN株式会社

概要

当社が開発した「NTNマイクロ水車」の普及にチャレンジし、脱炭素化社会の実現とレジリエンス強化に貢献します。「NTNマイクロ水車」は既存の水路にそのまま設置するだけで発電します。国内および海外の未利用の水路、水源を活用することで未電化地域での電力供給や、災害時にも使える電源として活用できるほか、国内においては売電による収入を得ることで農業水利施設の維持管理費等の負担軽減が図られ、農業・農村の振興にも寄与します。

説明

NTN は、新規事業のひとつに再生可能エネルギーを活用した商品開発と事業展開を行っています。その一つがマイクロ水力発電装置です。
「NTNマイクロ水車」の導入により、未利用の水エネルギーを電気に変え、CO2排出量の削減とレジリエンス強化に貢献するものです。

(1) 電力インフラ未整備地域での電力供給
国内では山間部や離島、海外ではアフリカ、アジア、南米等の電力インフラ未整備地域での電力供給。

(2) 災害時にも使える電源として地域レジリエンスの強化
災害発生による停電時電源として様々な利活用し、地域の安心・安全の向上。

(3) 農業施設での利活用による農村地域生活の向上
全国に張り巡らされた農業用水を活用。農業施設や給水ポンプ等の農業用水利施設への電力供給や、売電収入による各種施設の維持管理費用の負担を低減し、更なる農業振興を図る。

世界初の流水式「NTNマイクロ水車」は、以下の独創的な技術を有します。
① 水のエネルギーを逃がさない高効率発電:
独自の水車翼(以下、翼)形状で翼先端に水の力を集結し、渦発生によるエネルギー損失を抑制
② 複数台(直列・並列配置)で発電電力アップ
③ 設置コストも手間も最小限:水路の幅に合わせた梁を固定するだけ
④ NTNが長年培ってきた低トルク軸受を使用し、低摩擦損失を実現。潤滑剤は、食品機械用グリースを使用し、低環境負荷を実現
⑤ 翼に絡む異物を取り除く除塵ブレーキを標準装備
⑥ 独立電源、系統連系に応じた最適電気制御システムの採用
⑦ 簡単操作機構「イージーリフタ」により翼の引上げを簡単に行える

1.本チャレンジの到達目標
国内、海外に「NTNマイクロ水車」を普及し、CO2を削減し且つ地域のレジリエンスを強化する。

2.本チャレンジの実現に向けて克服すべき課題
・ 国内では、農業用水利活用の為の規制・許認可の更なる緩和、事業モデル構築。
・ 海外では、商社との協業、独立電源を活用した製品(例:監視装置等)との協業、地域に応じたビジネスモデルの構築。

3.具体的アクション
・ 国内は、農業用水、工業用水や従来の落差式水力発電所への導入推進。
・ 海外は、商社と協業し商品PRと導入推進。現地に適合したビジネス推進。

4.本チャレンジが実現した場合の効果
・ 「NTNマイクロ水車」累計販売台数 10万台(2050年)
・ 「NTNマイクロ水車」導入によるCO2削減量 40万ton ※1
(注1:代表地点による推定値)

補足情報

2018年 日経地球環境技術賞 優秀賞受賞
2019年 令和元年度「新エネ大賞」新エネルギー財団会長賞受賞
2018年5月9日 ワールドビジネスサテライト(TV):NTNの新たな挑戦・ベアリング技術 水力発電に生かせ!
2020年1月 政府海外広報WEB誌 Highlighting JAPAN
https://www.ntn.co.jp/japan/products/natural_energy/micro_hydro_turbine.html

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