自動車部品の開発、生産活動における脱炭素社会への貢献
豊田合成株式会社
概要
豊田合成グループは「限りない創造 社会への奉仕」を経営理念として掲げ、ゴム・樹脂の高分子技術を用いた自動車部品を中心とした製品の提供を通じて、「安全」「安心」「快適」を世界中のお客様にお届けするグローバルカンパニーです。環境活動においては長期ビジョン「TG2050環境チャレンジ」で、CO₂排出量の極小化を掲げ、環境にやさしい製品・工程づくり、製品のライフサイクル全体での環境負荷の極小化、更には再生可能エネルギーの積極的な導入などを行い、脱炭素社会の構築に貢献していきます。
説明
豊田合成グループは2016年2月に2050年までの長期ビジョンとして「TG2050環境チャレンジ」で ①「製品・技術力での環境社会への貢献」 ②「脱炭素社会への貢献」 ③「循環型社会への貢献(廃棄物)」 ④「循環型社会への貢献(水)」 ⑤「環境保全・自然共生社会」 ⑥「環境マネジメント(企業風土、人づくり)」の6項目を掲げ、「みどりあふれる豊かな地球を未来と子供たちに」をスローガンに環境活動を積極的に推進しています。
その中で、近年自然災害の多発などにより大きな問題として取り上げられている気候変動対策の取組みとして、①「製品・技術力での環境社会への貢献」、②「脱炭素社会への貢献」について説明します。
チャレンジ①「製品・技術力での環境社会への貢献」 ~ CO2削減に貢献する製品の開発と提供 ~
・電動車などへの製品提供
水素燃料電池車に向けた水素燃料タンクを開発・製造しています。
・燃費向上に向けた軽量化
燃料フィラーパイプを金属から樹脂に変更し約50%の製品の軽量化を実現するなど、すべての製品で軽量化を推進しています。
・エネルギー消費が少ない製品開発
LED技術を活用した照明やパワーデバイスなどの省エネ製品の開発・製造を推進しています。
<今後に向けて>
EV、FCVといった環境にやさしい電動車が拡大していくことから、材料開発、工法開発によるコスト低減、燃料置換、製品の薄肉化などを更に進める必要があり、自動車メーカー、材料メーカー、研究機関等とも連携しながら開発を進めていく。
チャレンジ②「脱炭素社会への貢献」 ~ 生産段階におけるCO2極小化と再生可能エネルギーの拡大 ~
・ムダの徹底的な排除による省エネ推進
工場での日常改善に加えて、省エネ専門チーム(TG-ESCO)をつくり、エネルギーロスの抽出と改善を推進しています。
・つくりの改善による省エネ工程の開発
エネルギーの見える化を進め、ムダの抽出と根本的なつくりを見直し、省エネ工程づくりを推進しています。
・環境にやさしいエネルギーへの置換
環境負荷の高い重油、灯油などからLNGへ変換するなど、環境負荷の少ないエネルギーへの置換を推進しています。
また、再生可能エネルギーは2030年度までにグローバル連結で導入率20%以上を目指していきます。
<今後に向けて>
製造段階でも多くのCO₂を排出していることから、IoTを活用してよりエネルギーを効率的に活用する革新的な工法開発を研究機関等とも連携して推進するとともに、再生可能エネルギーの拡大を積極的に行っていく。