サステナブルファイナンスを通じたネット・ゼロ社会実現への貢献
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
概要
・ MUFGは、再生可能エネルギー事業へのファイナンス分野において、現在世界有数のグローバル金融グループの位置付けを占めておりますが、今後も、当該分野で世界をリードする金融機関として、①エネルギー効率の改善等の事業・構造転換を図る“トランジション”、および②代替エネルギーやIT技術の活用等による“イノベーション”の取り組みを支援し、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えております。
・ こうした考えのもと、当社は、2019年度から2030年度までに累計20兆円(うち、環境分野で8兆円)の「サステナブルファイナンス目標」を設定しております。具体的に、環境分野の取り組みとしては、①再生可能エネルギーの普及やエネルギー効率改善に資する事業、②グリーンビルディング等の気候変動の緩和に資する事業など、気候変動対策の事業全般に積極的にファイナンス(融資、ファンド組成、債券引受け)を提供して参ります。またファイナンスの提供に留まらず、気候変動の緩和に資するお客さまの先駆的な様々な取り組みにつき、事業化に向けた支援活動なども展開して参ります。
説明
・ MUFGは、「太陽光や風力発電等の再生可能エネルギー事業へのファイナンス」で世界最大手クラスの位置付けを占めているほか、グリーンボンドのリーディングハウスとして市場を牽引しておりますが、サステナブルファイナンスの目標達成に向けて実績を積み上げていくとともに、気候変動の緩和に資する事業に対する新たなファイナンス・スキームの開発なども含めて幅広く取り組んで参ります。
・当社における現在の主な取り組み事例は以下の通りですが、お客さまの先駆的な取り組みの事業化支援も含め、ネット・ゼロ社会の実現に向けた取り組みを発展させて参ります。
① 再生可能エネルギー事業へのファイナンス提供(三菱UFJ銀行、Union Bank)
MUFGは、再生可能エネルギー事業(太陽光、風力、水力、地熱発電等)に関連したファイナンスのリードアレンジャーの世界ランキングにおいて、過去3年間で世界ランキング1位を2回、同2位を1回獲得しており(*)、世界の再生可能エネルギーの普及を牽引しています。
(*)出所:Bloomberg New Energy Finance ASSET FINANCE/Lead arrangers LEAGUE TABLE
② グリーンボンドの引受・発行支援、マーケット拡大への貢献(三菱UFJモルガン・スタンレー証券)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、グリーンボンド市場の黎明期からリーディングハウスとして市場を牽引しています。グリーンボンドの引受金額、及びグリーンボンド・ストラクチャリング・エージェント(*)の就任件数共に国内1位の位置付けを占めており(2020年1月末)、今後もグリーンボンドマーケットの拡大に貢献して参ります。
(*)グリーンボンドのクレームワークの策定等を通じて、グリーンボンドの発行支援を行う者
③ 企業向けESG評価の枠組み「ESG経営支援ローン」の提供(三菱UFJ銀行、三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが日本格付研究所と連携して、企業にESG格付を付与し、ESGの課題をフィードバックする融資商品です。資金使途がグリーンローン原則等に基づく場合、外部認証機関による資金使途確認と併用するケースもあります。
④ サステナビリティ・リンク・ローンの提供(三菱UFJ銀行)
ESGを重視する企業に対して、資金使途は限定せず、ESG関連の目標を定めて達成状況に応じて金利が変動するスキームを開発し、お客様にご提供しております。目標とCSR戦略の整合性等を確認し、「サステナビリティ・リンク・ローン原則」に沿っていることを外部認証機関と共に確認します。
⑤ 私募REIT向けグリーンファイナンスの組成(三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行)
高い環境性能の物件を取得することに資金使途を限った私募REIT向け融資商品であり、三菱UFJ銀行による融資の貸出債権を三菱UFJ信託銀行が信託受益権に再構成し、投資家に販売するスキームです。私募リートは制度上、グリーンボンド発行による資金調達ができないため、新たな資金調達手段として開発したものです。
補足情報
詳細は、当社のウェブページ(「サステナブルファイナンス目標を設定」)をご参照下さい。
https://www.mufg.jp/csr/pickup/201906_01/index.html