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気候変動による自然災害死者数ゼロを目指した災害予測監視システムの構築

日本アジアグループ株式会社

図1. 国際航業が保有する空間計測解析技術

図2. 海外における防災教育と防災情報提供サービス

図3. 衛星SAR/GNSSを用いた変位計測監視システム

概要

当社グループで空間情報事業を担う国際航業(株)は、災害リスク評価能力、防災教育ノウハウ、センシング技術、モニタリング技術、災害予測、避難計画などを結集させた「災害予測監視システム」の開発に取り組んでおり、最終的には気候変動による自然災害死者数を2050年までにゼロにできるようチャレンジしています。

この「災害予測監視システム」は、衛星SARやGNSS、水位計、気象計、地中変位計など多様なセンサデータを収集し、AI等を用いて災害発生の可能性を予測。リアルタイムに被害集計や通報を行う監視システム1)が核となっています。

将来的には、任意地点において洪水、高潮、地すべり等の自然災害が発生するリスクを評価するシステムや、避難誘導を迅速かつ正確に行うシステムを組み込むことにより、防災教育から災害の検知や予知、警戒避難や誘導に至る防災に必要な一連の流れを本システムで完結させ、気候変動に適応してゆくことを目指しています。

説明

世界では、異常気象により多発する自然災害による死者数は今後ますます増加することが懸念されています。

国際航業(株)は、空間計測技術と建設コンサルティング能力の双方を有する企業として、60年以上前から国内外の防災対策に取り組んでいます。これまでに培った知識や経験を活かし、「災害予測監視システム」の中核を担う技術開発に取り組んでいますが、その一部はすでに事業化され、各方面で利用されています。

① 航空機やドローン、自動車、船舶を用いて地表や海底の地形を計測、さらに地中探査等で得られた地質情報を加えて解析することにより、任意地点における災害リスクを評価するシステムを開発。

② 国内外の行政機関や企業、生活者への防災教育や防災情報の提供を通じ、災害発生時における被害箇所や避難ルートをリアルタイムに提供可能なシステム2)を開発。

③ 衛星SARや監視カメラ、GNSSなどを地盤や構造物の変位を計測するセンサとして利用し、堤防やダム、斜面の変位をリアルタイムに計測するとともに、水位計や地中変位計等の他のセンシングデータを加えて、有人監視体制(24時間365日)で異常個所の発生情報や発生要因を通報・評価するシステムを開発。また、地震情報と津波シミュレーションとを組み合わせた「リアルタイム津波情報提供システム3)」を応用し、台風やハリケーン情報と連動した「リアルタイム高潮情報提供システム」の開発にも取り組んでいます。

今後、国内外の産官学との連携をさらに強め、より実用的で高精度なセンシング技術を開発し、近い将来、地球規模のセンサネットワークを構築したいと考えています。更にそれらセンサデータを活用した災害予測やシミュレーションを高精度化させ、災害発生の可能性を正確かつ、迅速に関係者へ伝達することにより、被害に伴う死者が限りなくゼロに近づく世界を目指したいと考えています。

補足情報

本件は日本アジアグループ傘下企業である国際航業株式会社によるチャレンジである。
1: http://www.shamen-net.com/index.html
2: https://biz.kkc.co.jp/software/dp/bousai/
3: https://drive.google.com/file/d/1I2-Bn8-YE3hfWOEOK8IJbb2mgfLiXXwr/view

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