廃棄物を利用した二酸化炭素固定、及び、固定化物の有効活用
宇部興産株式会社
概要
2019年6月、出光興産株式会社、日揮グループと共同で、二酸化炭素の固定と利用に関する新技術開発を目的とする「CCSU研究会(Carbon dioxide Capture and Storage with Utilization)」を設立し、大学などとの共同研究による技術開発に取り組んでいます。
具体的には、カルシウムを多く含む産業廃棄物(廃コンクリートなど)と、工場などから、排出される二酸化炭素を反応させ、そこで得られた炭酸塩を工業原料として利用出来るようにすることが目的です。
説明
チャレンジ実現に向けて克服すべき課題
廃コンクリートのような固体の産業廃棄物から、種々濃度の二酸化炭素を低コスト、低エネルギーで、炭酸塩を取得するプロセスの開発
貴社・貴団体の具体的なアクション
3社(出光興産株式会社、日揮グループと弊社)と、大学との共同研究にて、炭酸塩固定化プロセスの研究開発に取り組む。
技術開発内容は以下の通り。
・高効率化を目指した要素技術の開発
・スケールアップ
・LCA評価、CO2固定化コスト評価
・炭酸塩、副生物の用途検討
今後のスケジュールは、2020-22年中に基本技術を確立。その後、スケールアップ判断、2023-24年にベンチ検討後、事業化判断する。2025-30年にセミ商業運転後、商業化を目指す。
※弊社の役割は、主として炭酸塩、副生物の用途検討など
チャレンジが実現した場合の定量的な効果
未利用廃棄物(廃コンクリート、焼却灰など)を炭酸塩化原料とした場合、最大980万トンの二酸化炭素を固定化出来るとの調査報告(デロイト・トーマツ・コンサルティング)もある。
連携先
出光興産株式会社、日揮グループと協力・連携
補足情報
2019年6月10日弊社プレスリリース
二酸化炭素の固定化と利用に関する新技術開発を目的とする研究会の設立について
https://www.ube-ind.co.jp/ube/jp/news/2019/20190610_01.html