他業銀行業高度化等会社を活用した再生可能エネルギー発電事業への参入
株式会社山陰合同銀行
概要
山陰合同銀行グループは、「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を経営理念に掲げ、地域の課題は地域で解決し、さらには地域を超え、社会が直面する課題の解決につながるような具体的な取り組み・モデルを山陰から発信しています。
その取り組みの一つとして2022年7月に、地域金融機関として初めて、再生可能エネルギー(以下「再エネ」)発電事業等を営む他業銀行業高度化等会社「ごうぎんエナジー株式会社」を設立しました。
当社は、地域の再エネのポテンシャルを最大限活用した再エネ電源開発と電力供給等を行い、グリーン電力と経済の地域内循環を産み出すことで、地域の自立性と脱炭素経営による企業価値を向上させ、豊かで産業競争力に溢れた地域社会を実現することを目的としています。
説明
当社は、①発電事業、②小売電気事業、③再エネ・省エネノウハウを活かした環境関連コンサルティング事業を主な事業としております。
最も注力している発電事業においては、電力需要家が有する敷地や工場等の屋根に太陽光パネルを無償で設置し、電力需要家は、そこで発電された電力を自家消費して、その電気料金を当社へ支払うスキーム(PPA事業)としています。
その他、環境省の脱炭素先行地域では、山陰両県3ヶ所(米子市・境港市、鳥取市、松江市)において当行グループが共同提案者として参画し、各地において当社が地域の発電事業者としての役割を担い、官民連携による地域脱炭素の早期実現に向けて尽力しております。
【取組の今後の展開】
地域全体で脱炭素・カーボンニュートラルを実現させるためには、当行グループだけでなく地域全体での取組が不可欠です。そのきっかけ作りを当行グループが担うべく、以下の取組を実践します。
①民間部門
取引先からのPPA事業案件に迅速に対応することに加え、今後新たに工場の新設や企業立地等を行う取引先に対して再エネを積極的に提案・導入することで、取引先の脱炭素・カーボンニュートラルに向けた活動を後押しします。
自社で再エネ事業に取り組んでみたいという取引先に対してコンサルティング活動を行うことで、脱炭素に向けた取組を当行グループ単独から面的に発展させます。
②公共部門
脱炭素先行地域では、自治体および関係事業者と連携し、2030年の地域脱炭素の実現および他地域への横展開を実施していきます。
他の自治体でも脱炭素に対する関心は高まっており、複数の地方公共団体と協働に向けた検討を進めています。脱炭素先行地域に拘らずセミナー等の普及啓発活動も含め、地域脱炭素に向けた官民連携を意欲的に進めます。
③発電手法
現状は太陽光発電によるオンサイトPPAに注力していますが、遊休地の活用ニーズに基づくオフサイトPPAも具体的に検討しています。また、地域資源を活用した小水力発電や風力発電、バイオマス発電当についても中山間地域を中心に期待が高いことから、提供する再エネ電源の多様化を進め地域脱炭素の早期実現を目指します。
連携先
ごうぎんエナジー株式会社