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建築室内及び土木・建築一般構造物へのCO2を固定化するコンクリート適用技術の開発および実装

青木あすなろ建設株式会社

概要

青木あすなろ建設株式会社は、2021年度に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)によるグリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」において採択された「CARBON POOLコンクリートの開発と舗装および構造物への実装」プロジェクト(以下、プロジェクト)へ参画しました。

プロジェクトでは、2030年までに、材料製造~運搬~施工に係るCO2排出量の削減およびCO2固定量の増大を図るとともにコスト低減を実現するCARBON POOLコンクリートの製造システムを確立します。さらに、CARBON POOLコンクリートの施工性や耐久性を確保し、舗装のみならず、建築物・土木構造物にも実装していきます。

青木あすなろ建設株式会社は、プロジェクトにおいて「構造物用CARBON POOLコンクリートの開発」を担当して、CARBON POOLコンクリートの社会実装により脱炭素社会に貢献していきます。

説明

1.カーボンニュートラルを踏まえたマクロトレンド認識

コンクリートは「世界で水の次に消費量が多い」と言われている人類の営みにとって必要不可欠な物質です。一方、セメント・コンクリート産業全体から排出される温室効果ガスは人為起源の排出量の約7%以上を占めており、その削減は必達目標であり、各国・各企業がこぞってCCUS開発を急いでいます。

世界的には、CCS開発が進められていますが、カーボンニュートラルの達成のためにはCCSだけでは不十分であり、CCUS・カーボンリサイクルが必要ですが、CO2の再利用はいまだ革新的な進歩を遂げていません。また、日本ではCCUSとして脚光を浴びているコンクリート技術もありますが、小型の工場製品に限定されており、現場施工用コンクリートへの展開が求められております。

2.CARBON POOLコンクリートの開発と社会実装および評価

プロジェクトは、脱炭素社会に貢献する建設資材としてCO2を固定化するコンクリート(CARBON POOLコンクリート)の開発と社会実装を目的として、①CARBON POOLコンクリートの開発、②CARBON POOLコンクリートの設計・施工技術の開発、③CARBON POOLコンクリートの環境およびCO2収支の評価・検証を目指します。

3.構造物用CARBON POOLコンクリートの開発および実装

青木あすなろ建設株式会社は、プロジェクトで開発されたCARBON POOLコンクリートを一般構造物へ実装するため、「建築室内及び土木・建築一般構造物へのCARBON POOLコンクリート適用技術の開発」と「一般構造物へのCARBON POOLコンクリートにおけるCO2固定量の最大化・最速化技術の開発」に取り組みます。

●グリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」の概要

コンクリート分野におけるCO2排出削減・固定量の増大とコスト低減の両立に向けた技術開発と、セメント分野における製造過程の効率的なCO2分離・回収技術の確立及び回収したCO2のセメント原料化に向けた技術開発を一体的に推進することを目指した事業です。

連携先

株式会社安藤・間、株式会社淺沼組、トピー工業株式会社

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