カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギー導入とプラスチック使用量の削減
明治ホールディングス株式会社
概要
明治グループは2020年12月に明治グループ長期環境ビジョン「Meiji Green Engagement for 2050」を策定しました。本ビジョンでは、活動ドメインの一つである「気候変動」において以下の二つの目標を掲げています。
■2050年までに、サプライチェーン全体でCO₂などの温室効果ガス排出量を実質ゼロにします(カーボンニュートラル)
■2050年までに、⾃社拠点における総使⽤電⼒量に占める再⽣可能エネルギー⽐率100%を達成します
カーボンニュートラルの実現に向けて、省エネ活動に取り組むとともに、再生可能エネルギーを国内外の生産拠点を中心に積極的に活用していきます。また、プラスチック使用量を削減し、サプライチェーン全体でのCO₂削減に取り組みます。
説明
明治グループの事業活動は、生乳、カカオ、乳酸菌や抗生物質に代表される微生物などの豊かな自然の恵みの上に成り立っています。そのため私たちは、地球環境と共に生き「自然と共生」していくことが責務であると考えています。
そのような認識のもと、将来にわたって自然との共生を図っていくために、明治グループ長期環境ビジョンである「Meiji Green Engagement For 2050」を制定しました。
本ビジョンの気候変動ドメインにおいて、2050年までの目標としてサプライチェーン全体でのCO₂などの温室効果ガス排出量の実質ゼロ(カーボンニュートラル)や、⾃社拠点における総使⽤電⼒量に占める再⽣可能エネルギー⽐率100%の達成を目標に掲げました。その実現のための方法として、再生可能エネルギーの活用を以下の通り積極的に進めます。
【再生可能エネルギー活用】
■再生可能エネルギー設備の積極的な導入
具体的な計画として、2028年度までに、年間のCO₂排出削減量6,000トン(2019年度比)を目指し、太陽光発電設備の導入を拡大します。投資金額は総額30億円規模を見込んでおり、毎年2~3工場への設置を予定しています。
■再生可能エネルギー電力の積極的な購入
⾃社拠点における総使⽤電⼒量に占める再⽣可能エネルギー⽐率100%に向け、積極的な再生可能エネルギー電力の購入を進めます。愛知工場において再生可能電力を100%使用しています。
■メタン発酵によるバイオマスエネルギーの活用
明治グループでは、再生可能エネルギーとしてバイオマスエネルギーの活用に取り組んでいます。坂戸工場や明治チューインガム(株)では、メタン発酵処理法により排出されるメタンガスをボイラー等への燃料として使用しています。
【プラスチック使用によるCO₂の削減】
明治グループはサプライチェーン全体でのCO₂削減への取り組みの一つとしてプラスチック使用に関して取り組みを進めています。
■プラスチック使用量の削減
取り組み事例として、容器包装の保存性などの有用性を維持しつつ、容器包装の減量化、薄肉化を進めています。プロバイオヨーグルトドリンクの小型ペットボトルを軽量化(発売当初に比べ33%軽量化)、チョコレート菓子の「ガルボ」ポケットパックの包装を軽量化(約2.5%軽量)などを実施しました。
■バイオマスプラスチックや再生プラスチック使用の拡大
飲料商品に貼付するストロー使用量は、年間約6.5億本にのぼります。このストロー付き飲料商品において、2021年2月より順次、バイオマスプラスチックを5%配合したストローへの切り替えを進めています。課 課題として、バイオマスプラスチックや再生プラスチックの安定供給が課題となっています。その課題解決のためにサプライヤーと協働し、よりプラスチック使用量を削減できる容器包装の研究開発などを進めてまいります。