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水素社会実現に向けた取り組み

東北電力株式会社

概要

 東北電力および東北電力ネットワークは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した、「水素社会構築技術開発事業/水素エネルギーシステム技術開発/再エネ利用水素システムの事業モデル構築と大規模実証に係る技術開発」に参画、本事業を通じ、再生可能エネルギー由来の水素の利用拡大に向けた技術開発を推進し、水素エネルギー運用システムの最適運用を行うことで、2030年以降の持続可能なPower-to-Gas事業モデルの商用化を見据えた再生可能エネルギーの利用拡大へ向けた取り組みを推進していく。

 

説明

 水素は、電力を大量かつ長期に貯蔵することができ、長距離輸送が可能。また、燃料電池によるコジェネレーションや、燃料電池自動車・燃料電池バスといった移動体など、さまざまな用途で利用可能。将来的には、再生可能エネルギー由来の水素を活用し、製造から利用に至るまで一貫してCO₂フリーな水素供給システムの確立が望まれている。

 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、東芝エネルギーシステムズ(株)、岩谷産業(株)、旭化成(株)とともに、東北電力および東北電力ネットワークは、福島県浪江町で、再生可能エネルギーを利用した世界最大規模の水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(Fukushima  Hydrogen  Energy Research Field(FH2R)」の実証運用を2020年7月から開始している。

 本施設は再生可能エネルギーなどから毎時1,200Nm3(定格運転時)の水素を製造する能力を持ち、電力系統に対する需給調整を行うことで、出力変動の大きい再生可能エネルギーの電力を最大限利用するとともに、クリーンで低コストな水素製造技術の確立および「Power-to-Gas」の実用化に向けた技術の確立を目的として、各種制御システム(水素エネルギー運用システム、電力系統側制御システム、水素需要予測システム)や水電解技術の更なる高度化を目指す。

 具体的には,各種制御システムの高度化へ向けた研究開発では、電力システム改革や電力市場の制度動向を踏まえ、太陽光による発電電力の逆潮流機能を追加することにより、需給調整リソースとしての水素エネルギーシステムの活用に向けた機能向上等を目指す。

 また、水素電解技術のさらなる高度化へ向けた研究開発では、部材・危機の経年劣化評価を基にした交換頻度の適正化、電解枠の構造・材料見直しなどを通じ、水電解装置のコスト削減を目指す。

  

(参考)各社の役割分担

東芝エネルギーシステムズ・・・プロジェクト全体の取り纏めおよび水素エネルギーシステム全体

東北電力・・・電力の安定供給を前提とする水素エネルギーシステムの活用検証

東北電力ネットワーク・・・電力系統側制御システムを活用した電力系統の需給バランス調整

岩谷産業・・・水素需要予測システムおよび水素貯蔵・供給関連

旭化成・・・水電解装置維持費低減のための技術開発

 

連携先

  • NEDO
  • 東芝エネルギーシステムズ(株)
  • 東北電力ネットワーク(株)
  • 岩谷産業(株)
  • 旭化成(株)

  

補足情報

プレスリリース

水素を用いたエネルギー貯蔵・利用の実用化に向けた技術開発事業の拡充・強化

―福島県・浪江町におけるNEDO水素エネルギーシステム技術開発事業の期間延長と事業者拡充―

https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1216231_2558.html

  

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