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スマートファクトリー技術への取組み

株式会社安川電機

モータドライブの小型高効率化のイメージ図

IoT・AIを活用した高生産性ソリューションを適用したスマートファクトリーのイメージ図

CCE100のイメージ図

概要

「スマートファクトリー技術への取組み」
安川電機は、サーボ、インバータ、ロボットといったメカトロニクスの技術と製品でお客様の生産現場における省エネや生産性向上に対して多くのソリューションを提供してまいりました。

今後の低炭素社会の実現に向けて、生産現場の更なる高効率・高生産性を追求する以下のスマートファクトリー技術の開発・製品の普及に取り組んでまいります。
1. モータドライブの小型高効率化技術
2. IoT・AIを活用した高生産性ソリューション

安川電機では、これらの取組みを含め、生産活動に伴う環境負荷低減(グリーンプロセス)と製品の普及を通じたエネルギー消費改善(グリーンプロダクツ)を両軸とした環境貢献を目指します。この取組みの目標の一つにCCE100: Contribution to Cool Earth 100(当社が排出するCO2の削減と共に、2025年にはその100倍以上を当社製品を通じて削減)を設定し、その実現に向けて環境貢献活動を推進してまいります。

説明

1. モータドライブの小型高効率化技術
モータは各種動力設備に使用され、世界の電力使用量の50%以上と言われています。生産現場においても、ロボットや生産装置およびファン等の工場設備がモータ駆動されており、動力源であるサーボドライブ、インバータドライブといった産業用モータドライブの高効率化は、生産現場の省エネに直接貢献します。一方、産業用モータドライブの小型化は、モータ自身が回転に必要とするエネルギーの削減や、産業用ロボットやモータドライブを搭載した移動体(移動ロボット等)の軽量化による省エネにも貢献します。
産業用モータドライブの小型高効率化に対して、当社では大きく分けて、(1)モータ単体の小型高効率化と、(2)モータを駆動するサーボドライバ、インバータ等の小型高効率化をそれぞれ追求しております。これらの取組みを通じてモータドライブの省エネ化を図ります。

(1) モータ単体の小型高効率化では、特に日本ではトップランナー制度の導入により高効率化の目標のクリアが義務付けられ、当社においてもこれに対応した小型高効率モータを提供してまいりました。今後も、永久磁石の性能向上、モータ巻線の高密度化等にチャレンジし、更なる小型高効率化を追求してまいります。

(2) サーボドライバ、インバータ等の小型高効率化では、特に電力変換回路の低損失化に関するイノベーションを進めてまいりました。電力変換回路に採用しているパワーデバイスに対して、新素材であるガリウムナイトライド(GaN)やシリコンカーバイド(SiC)を適用した新パワーデバイスを採用することによる小型高効率化に取り組んでおります。今後も最先端素材を適用したパワーデバイスの採用等にもチャレンジし、更なる小型高効率化を追求してまいります。

2. IoT・AIを活用した高生産性ソリューション
生産現場においては、消費者のし好に柔軟に対応するために多品種少量・変種変量生産が求められる傾向にあり、これらは今後ますます加速していくものと思われます。
安川電機では、新たに提唱したi3-Mechatronics※のコンセプトの下、IoT・AIやビッグデータ等を活用して生産性を向上する新たなソリューションの開発にチャレンジしております。そこではメカトロニクス製品にデータ活用を融合させ、生産現場の課題を抽出・改善することにより、生産リードタイムの短縮、直行率の向上(不良の削減)、稼働率の向上等を実現する高生産性ソリューションの提供を目指しております。これらのソリューションは、工場が単位生産当たりに消費するエネルギーの削減にも貢献します。

※ i3-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス):メカトロニクス(1969年に安川電機の技術者が考案)という従来の言葉に3つのi(integrated:統合的に, intelligent:知能的に, innovative:革新的に)を重ね合わせることで、メカトロニクス製品にデータ活用を融合させ、お客様の工場の生産現場から、経営課題の解決に貢献すること。

補足情報

i3-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)
https://www.yaskawa.co.jp/product/i3-mechatronics

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