省エネ、再エネの活用によるCO2ゼロ工場の実現
パナソニック株式会社
概要
当社グループは、「パナソニック環境ビジョン2050」を掲げ、事業で使うエネルギーを削減するとともに、それを超えるクリーンなエネルギーを創出・拡大することにより、サステナブル社会の実現に貢献すべく事業活動に取組んでいます。
使うエネルギーを削減する取り組みでは、工場の操業においてCO2を排出しない「CO2ゼロの工場づくり」をグローバルで進めており、工場の省エネルギーの取り組みに加え、再生可能エネルギーの活用として、自社拠点への太陽光発電システムをはじめとする再生可能エネルギー発電設備の導入や、再生可能エネルギー由来電力の調達を推進しています。2019年には、日本・ベルギー・ブラジル・コスタリカでCO2ゼロ工場を実現しており、今後2050年までにグローバルで使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替えるとともに、CO2排出ゼロのモノづくりを目指します。
説明
当社グループは、創業以来、人々のくらしと社会の発展に貢献することを経営理念とし、地球環境問題にも積極的に取り組んできました。そして2017年に、「パナソニック環境ビジョン2050」を策定、「より良いくらし」と「持続可能な地球環境」の両立に向けて、使うエネルギーを削減するとともに、それを超えるクリーンなエネルギーの創出・活用を進めていくというゴールを定めました。その実現に向けて、重点課題であるエネルギーと資源にフォーカスした「グリーンプラン2021」の活動計画を策定し、創・蓄・省・エネルギーマネジメントに関する商品、技術、ソリューションの開発を加速しています。その中で「使うエネルギー」を減らす取り組みとして、工場の操業においてCO2を排出しない「CO2ゼロの工場づくり」に取り組んでいます。
CO2ゼロの工場づくりに向けた省エネルギーの取り組みとして、2018年度までにすべての事業部にLED照明を導入しました。加えて、FEMSなどの先進的省エネ技術を活用し、スマート・マニュファクチャリングを推進しています。また、創るエネルギーの取り組みとして、導入可能と判断された事業部に太陽光発電システムの導入を推進しています。
CO2ゼロの工場づくりに向けた取り組みの先行事例としては、パナソニックグループの家電リサイクル工場であるパナソニック エコテクノロジーセンター(株)(PETEC)と、乾電池工場であるパナソニック エナジーベルギー(株)(PECBE)において、当社初のCO2ゼロ工場を日欧2工場で実現しました。
具体的には両工場において、太陽光発電システムや風力発電システムなどの再生可能エネルギー発電設備の導入や、100%再生可能エネルギー由来電力の調達、また化石燃料由来CO2の排出を相殺するクレジット活用などにより実現しました。この取り組みによるCO2削減量は、両工場で約5000トンになります。
さらに、2016年に当社の工場として初めて100%再生可能エネルギー由来電力からなるモノづくりを実現したパナソニック ブラジル(有)(PANABRAS)のエストレマ、サンジョゼ、マナウスの全3工場も、100%再生可能エネルギー由来電力の調達に加えて、化石燃料の使用削減やクレジットの活用により、当社米州初のCO2ゼロ工場を実現しました。今後は、省エネルギーの取り組み強化、地中熱などの再生可能エネルギーの更なる活用や、化石燃料より排出されるCO2を吸収し分離・活用する技術の導入など、自社開発技術を活用した施策も推進してまいります。
当社では環境行動計画「グリーンプラン2021」において、中国・東南アジア・欧州などグローバル各地域においてCO2ゼロ工場を1工場以上実現することをめざしています。既に実現したCO2ゼロ工場を先行モデル工場とし、培ったノウハウを順次グローバルの工場に展開することで、環境ビジョン2050が目指す持続可能な社会を目指したCO2を排出しないモノづくりを着実に推進してまいります。
補足情報
詳細は、当社のサステナビリティデータブック2019 (p.15~18)を参照
https://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability/downloads.html