「モノづくり」と「商品・サービス」の両面で再エネを普及、ネット・ゼロに挑戦!
大和ハウス工業株式会社
概要
私たちは、「モノづくり」と「商品・サービス」の両面で再生可能エネルギーの普及を推進し、ネット・ゼロに挑戦します。
「モノづくり」では、省エネを徹底するとともに再生可能エネルギーの拡大に取り組み、全グループの電力使用量に対する再生可能エネルギー発電(売電含む)の割合を、2030年に100%まで向上し、2040年には電力使用量の100%を再生可能エネルギーでまかなうことを目指します。
「商品・サービス」では、ZEHやZEB、ZETの普及を推進、再生可能エネルギー100%のまちを展開します。
※ ZEH;ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、
ZEB;ネット・ゼロ・エネルギー・ビル、
ZET;ネット・ゼロ・エネルギー・タウン
説明
・チャレンジにおける到達目標(開発、実用化、コスト、普及率など)
当社グループでは、大和ハウス工業の創業100周年にあたる2055年を見据えて、2016年度に環境長期ビジョン“Challenge ZERO 2055”を策定。グループ経営ビジョンである「人・街・暮らしの価値共創グループ」としてサステナブル(持続可能な)社会の実現を目指し、「気候変動の緩和と適応」を最重点テーマとして、環境負荷“ゼロ”に挑戦しています。この実効性を高めるために、エネルギー効率および再生可能エネルギーに関する国際イニシアチブ「EP100」「RE100」に加盟するとともに、温室効果ガス排出量削減に関する国際イニシアチブ「SBT(Science Based Targets)」の認定を取得、これら3つのイニシアチブ加盟は建設・住宅業界で世界初です。
【Challenge ZERO 2055】~気候変動の緩和と適応~
Challenge;脱炭素社会の実現に向け、徹底した省エネ対策の推進と再生可能エネルギーの活用によりライフサイクルにおける温室効果ガス排出量ゼロを目指します。
Action1(商品・サービス):2025年までに戸建住宅、2030年までに建築物において、平均的な新築建築物のZEH・ZEB化を図り、居住・使用段階の温室効果ガス排出量(面積あたり)を2030年までに2015年度比30%削減することを目指します。併せて、再生可能エネルギーによる発電や低炭素電力の供給を推進し、エネルギーゼロの街づくりを推進します。【SBT】
Action2(モノづくり):全施設・全事業プロセスにおける温室効果ガス排出量(売上高あたり)を、2015年度比で2030年に45%削減、2055年には70%削減を目指します。【SBT】
● 既存施設のさらなる省エネ対策と新築施設のZEB化により、全グループのエネルギー効率(使用エネルギーあたりの売上高)を、2015年度比で2030年に1.5倍、2040年には2倍を目指します。【EP100】
● 再生可能エネルギーの拡大に取り組み、全グループの電力使用量に対する再生可能エネルギー発電(売電含む)の割合を、2030年に100%まで向上し、2040年には電力使用量の100%を再生可能エネルギーでまかなうことを目指します。【RE100】
Action3(モノづくり・調達):サプライチェーンの脱炭素化を目指し、主要サプライヤーの90%と、2025年までにパリ協定を考慮した温室効果ガスの削減目標を共有し、共に取り組みを進めます。【SBT】
これらの長期目標の達成を目指し、バックキャスティングで2025~2030年にマイルストーンを置き、中期経営計画の対象期間に合わせて、およそ3ヵ年ごとに具体的な目標と計画を「エンドレス グリーン プログラム(EGP)」として策定、2019~2021年までの行動計画として、「エンドレス グリーン プログラム(EGP)2021」を推進しています。
「モノづくり」では、お取引先と連携し、主要なお取引先に温室効果ガス削減目標の設定を促進、2021年度までに目標の設定率90%以上を目指しています。また、全施設・全事業プロセスにおける温室効果ガス排出量(売上高あたり)を、2021年度までに2015年度⽐で35%削減する目標を設定、SBT認定も取得しています。加えて、エネルギー効率(エネルギー使用量あたり売上高)を2021年度までに2015年度⽐で1.4倍に、再エネ利用率を2021年度までに10%に、再エネ発電率(売電含む)を2021年度までに100%にすることを目標としています。
一方、「商品・サービス」では、再生可能エネルギーの発電事業やZEH・ZEBの売上高を含む環境貢献型事業の売上高を2021年度までに1兆5,000億円にするとともに、商品の使⽤による温室効果ガス排出量(⾯積あたり)を2021年度までに2015年度⽐6%削減、ZEH販売率を60%、ZEB販売率を30%にすることを目指します。
・チャレンジ実現に向けて克服すべき課題
国の政策(再エネ電源の拡大)、費用(補助金の継続)、業務・家庭部門への環境意識啓発が主な課題です。
・貴社・貴団体の具体的なアクション
「モノづくり」では、2017年度から主要サプライヤーに対して、温室効果ガス排出量の削減目標や実施結果、実績数値などを確認するためのアンケート調査を実施。2019年度は、主要サプライヤー250社に対してアンケート調査を行い、71%(大和ハウス、大和リース、フジタの合計)のサプライヤーが温室効果ガス排出量の削減目標を設定していることを確認しました。また、メガソーラー事業を積極的に展開した結果、使用電力量における再エネ発電割合は2019年度97%となりました。
「商品・サービス」では、戸建住宅においてパリ協定に先立つ2010年より「エネルギー⾃給型ZEH」の開発プロジェクトを始動、2011年には外張り断熱、太陽光、リチウムイオン蓄電池、HEMSを搭載した住宅を発売したのを契機に、2018年10月に従来商品の1.6倍もの大開口でもZEH基準をクリアする業界最⾼⽔準の断熱仕様となる「xevo Σ プレミアム」を発売。さらに、2019年3月には⾬天でも約10⽇分の電⼒と暖房・給湯を確保できる全天候型3電池連携システム等を搭載した気候変動に適応した商品「災害に備える家」を発売しました。商業・事業施設においては、"先進技術でエネルギーをカシコク使う”をコンセプトに、多様な⽤途で「Dʼs SMARTシリーズ」を展開、2018年2月に佐賀県で太陽光発電と⼤型蓄電池を組み合わせ、⽇本初の「再エネ⾃給オフィス」を実現するなど、取組みを加速させています。また、街づくりでは、2013年に大阪府堺市で⽇本初のゼロ・エネルギー・タウンを開発、グループの総合⼒を活かして複合型のスマートシティの開発も進めています。加えて、当社グループでは環境エネルギー事業にも注力しており、風・太陽・水を利用した再エネ発電事業や、再エネ100%電⼒の⼩売り事業も行うなど、再エネの普及を推進しています。
・チャレンジが実現した場合の定量的な効果、等
省エネで快適な暮らしをご提供することで、国内で増加傾向にある業務・家庭部門の温室効果ガス排出量の削減に寄与します。
補足情報
● 大和ハウスグループ環境への取り組み
https://www.daiwahouse.com/sustainable/eco/
● 環境長期ビジョン“Challenge ZERO 2055”
https://www.daiwahouse.com/sustainable/eco/vision/
● 環境行動計画「エンドレス グリーン プログラム2021」
https://www.daiwahouse.com/sustainable/eco/egp/
● 大和ハウスグループ「サステナビリティレポート2019」
https://www.daiwahouse.com/sustainable/csr/esg/csr_report/index.html